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ガラス転移点

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ガラス転移点

英語名 glass transition temperature
読み方 がらすてんいてん
解説 アモルファス(非結晶性)材料や高分子材料が、硬くてガラスのような状態から、柔らかくてゴムのような状態に変わる温度のことを指す。具体的には、温度がガラス転移点を超えると、材料の分子運動が活発になり、剛性が低下して弾性や粘性が増す。逆に、ガラス転移点以下では分子運動が制限され、材料は硬くて脆い状態になる。CFRP(炭素繊維強化プラスチック)におけるガラス転移点(Tg)は、主にマトリックス樹脂の性質を示す重要な指標である。炭素繊維自体は高い強度と熱安定性を持つが、複合材料全体の耐熱性や機械的性能は樹脂のTgに大きく依存する。Tgを超えると樹脂は硬く脆いガラス状態から柔軟なゴム状態へと変化し、これによりCFRPの剛性や強度が低下するため、使用温度は通常Tg以下に制限される。エポキシ樹脂を用いたCFRPのTgは一般的に120〜180℃であり、樹脂の種類によって異なる。したがって、CFRPの設計や材料選定においては、ガラス転移点を考慮し、使用環境に適した樹脂を選ぶことが性能維持の鍵となる。